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忘れられない怖さ・・・ [今の気持ち]

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久しぶりの更新です。
震災から3週間、日を追うに従って大惨事の全容が明らかになっています。
毎日のように増え続ける犠牲者の数、一体どれだけのひとが涙を流したことでしょうか。
暗いニュースを見ていると、ともすれば無気力になりそうな自分を感じます。
今は、淡々と日々を過ごし普通の生活をすることが精神的にも精一杯です。

それと共に、改めて電気がこれほど大事に思ったこともありませんでした。
普段の生活も、仕事も、すべてに必ず電気は必要です。
直接仕事に影響が出て、収入が落ちて、初めて原発に多くを頼っていた現実を知りました。
こんなに地震の多い国に、原発はリスクが多すぎるんじゃないだろうか?
と、いう議論は今ここで語ることはしませんが、あまりの無防備に驚いたのも事実です。

そして、こんな時にのんきに遊びの話なんかして不謹慎だという、
自粛ムードがじわじわと日本中に広がり、消費が冷え込んで経済が止まるのも怖いです。
せめて被災していない地域に住む人達は、普通に働き、普通にお金を使い、
この国の経済を動かしていかないと、被災された人達を助けることもできません。

で、今まで自分がした怖い思いの話からでも、ぼちぼち書いてみようと思います。
まだ中学生のころの話です。
当時、父が勤めていた小さな町工場で、半月ほど夏休みのバイトをしました。
仕事は、出来上がった製品をトラック(確かハイゼットトラック)に積み込んで、
お得意さんまで助手席に乗っていき、階段で2階や3階まで運ぶ力仕事でした。

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そんなある日、倉庫の片隅に古いスーパーカブが眠っているのを見つけてしまいました。
もちろん、バイト代はこれを譲ってもらうことに決めていました(笑)
写真は「ホンダ・コレクションホール」にあるレストアされたC100ですが、
“自分”のはレッグシールドが白いのと、なんとセルが付いていたので年式も新しい、
高グレードの個体だったのかも知れませんね。
最も6Vバッテリーにセルモーターは辛くて、キックの方が安心でしたが(笑)

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あっ、そうそう怖い話でしたね(笑)
もちろん第1位は今回の地震です。
そしてこのスーパーカブでも怖い思いをしました。
写真は新車の時に、記念に父が撮ったものだそうですが、
自分が倉庫で見つけた時は、もうかなりくたびれた状態でした。

それでもうれしくて、もちろんまだ免許も取れない年齢なのに、
親に内緒で近所を乗り回していました(時効でしょ?)
エンジンで走る乗り物に初めて乗ったのがこのカブです。
そしてある夜、人通りの少ない道を走っていたときに、それは起こりました。
ゆるいコーナーで減速しようとアクセルを離したのに、どんどん加速し始めたのです。
フロントブレーキはほとんど効かなかったので、思わずリヤブレーキを思い切り踏みました。
それからは、砂利道にリヤタイヤをとられて転倒して、
どこをどうしたものか小さなミゾを飛び越えて、知らない家の垣根に突っ込んで止まりました。

今の今まで自分の思う通りに動いていたものが、突然暴走を始めた恐怖・・・
ほんの数秒の出来事だったのでしょうが、あの怖さは忘れることができないくらい強烈でした。
それから何回も夢の中に出てきては、ハッとして眼が覚めたこともあります。
何年も放置されていたために、アクセルワイヤーが錆びついていたんですね。
興味はあってもきちんと整備も出来ず、運転技術も未熟なまま、
ただ速く走れることだけに憧れていました。

ひとは時として便利さゆえに、多くのことを忘れてしまうことがあります。
まるで空気のように、いつでもどこでもあるのが当たり前の電気は、
あの原発で作られているのですから・・・
むやみに恐怖心を煽るつもりはありませんが、コントロールできない怖さは感じています。

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我が家のスーパーカブはもうあの時のC100ではありませんが、
何故か無性に乗りたくなる時があるんですよ。
あの怖さを忘れないためにも・・・
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コメント 8

ベアトラック

>自粛ムードがじわじわと日本中に広がり、消費が冷え込んで経済が止まるのも怖い・・・

全く同感です。
被災地の皆さんのことを思いつつも、淡々と日常生活を送り、健全な範囲で消費活動を続けるべきだと思います。
経済活動を止めてはいけないと痛感しています。
by ベアトラック (2011-04-07 06:47) 

たけさ

怖かったっていうと、今から25~6年前、スカイラインで冬の富士五湖付近を走っていたときのことです。
河口湖から西湖に抜ける途中のトンネルがあるんですね。ちょうど上り坂を登り切ってカーブする形でトンネルに入るんですが、入り口にが凍結していて、入った瞬間、360度回転しました。
狭いトンネルだったのに壁にはぶつかりもせず、幸い対向車もなくて無事でしたけど、今考えただけでもゾッとします。

考えたら、それ以降の車はFFになりました。そのときの恐怖がどこかで擦り込まれてるのかも?

ところで今の日本に必要なことですが、消費云々よりも日本人としての健全性ですかね? 一時期米や食パンがなくなったことは実感できることでしたが、一部建材メーカーが材料を買い占めているために被災地の仮設住宅の建設ができないとか。
ましてやコンビニ等においてある寄付金が盗まれるって、お前らそれでも人間か!?っていう感じです。

ちょっとの不便さを我慢しつつ普通の暮らしを送れば、普通の経済活動につながるんだと思います。過度の自粛も、過度の購入も、長い目で見ればどっちも経済活動を阻害する要素なんでしょうね。ペアトラックさん同様、淡々と日常生活を送るつもりです。
by たけさ (2011-04-07 15:20) 

1275GT

ベアトラックさん

少しづつではありますが、過度の自粛は見直されてきましたね。
ただ、一度冷えた消費はなかなか戻ってこないのも事実です。
全く先の見えない福島の原発も、心理的に大きな不安ですね。

出来るだけ冷静に平常心を保っていれば、
行きすぎた買いだめや、風評被害も防げるはずです。
被災された方たちを、さらに苦しめるようなことだけは避けなければ・・・

by 1275GT (2011-04-07 23:02) 

1275GT

たけささん

誰にでもトラウマになるような出来事はあるんですね。
ミニでも2回ほどアクセルが戻らないトラブルに遭いましたが、
不思議なくらい冷静に対処できましたよ。
でも、今でもたまにブレーキの効かない夢を見ます。
よほど普段の生活に問題があるのでしょうか?(笑)

まるで、震災特需のようなことを言ってたバカモノがいましたが、
自分もこれから値上がりしそうなものを買い占めている、
某国の投資家達の話を知っています。
人の不幸につけ込むことに、良心の呵責も感じないのでしょうね。

自分は出かけない代わりに、日本経済に貢献すべく、
せっせと無駄遣いに励んでいます(笑)
by 1275GT (2011-04-07 23:23) 

komakura

こんばんは、買い物なら任せてください(笑)

被災地を思いやりながらも、我々も生きていかなければなりません。
落ち着いた生活を送れることに感謝し、景気を回復させていかなければ。。

外国の方からの日本人頑張れの応援と日本人って素晴らしいって評価をされる中で、災害にかこつけて、心が寂しい人も居るんですよね・・・・
(昔なら火事場泥棒は死罪ですけど(爆))
by komakura (2011-04-08 03:45) 

1275GT

komakuraさん

しっかり買い物されていますねぇ(笑)
こんな時ですから、日本経済のためにもお互い頑張りましょう(爆)

原発避難者の街にも窃盗が横行しているそうです。
一時帰宅を望まれる方たちの気持ちもわかりますよね。
人の不幸につけ込むようなやからは、撃ち殺してもいいんじゃないかと。
高速が開通したので、被災地を見物に来るバカモノもいるらしいですよ。
by 1275GT (2011-04-09 12:14) 

ねこざかな

トラウマ・・・社会人になって初めて乗ったロードスターでさんざ増えました(苦笑)
なんせ無謀王だったもんで、いろんな所で回る、回る・・・

その時死なずに済んでいるのは、陳腐ですが、シートベルトのお蔭。
福島原発のシートベルトは、残念ながら、切れ目が入っていたようですね。

脱原発、今すぐは当然無理でしょうが、官民が10年かけて本気で英知を絞れば、
けっして不可能なことではないと考えます。

喉もと過ぎれば・・・で、懲りずに原発依存を深めるようなら、われわれは只のあほうということでしょうね。
by ねこざかな (2011-04-11 01:42) 

1275GT

ねこざかなさん

最近、視力の衰えを感じてより慎重な運転を心がけております。
久しくサーキットも走っていないので、動体視力も弱っていそうです(笑)

ミニのような超アナログなクルマは、丁寧に扱えば手に余るということはありません。
だもんで、危なくなると“メカ”が介入する今車の「ESP」は、
どうも信用なりませんね(笑)
アイツのおかげで500HPのスーパーカーもスイスイです。
でも、トラブって暴走したら・・・と、思うと怖いけど、
まるで運転がうまくなったような気がするんだよねぇ。

便利な機械は、知らないうちにひとの手に負えなくなっている・・・かも。


by 1275GT (2011-04-11 23:09) 

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