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28というロータス [minicar]

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何もしないうちに、ひと月が過ぎて今年もあと半月ほどに・・・
“充電中”にネタは充分に仕込んだので、そろそろ始動しますよ(笑)

ロータスと言えば’60年代のモータースポーツの世界では・・・
なんて書き始めたら長くなりそうなので、今回はコルチナ・ロータスの話をほんの少し(笑)

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’64クリスタルパレスのジム・クラークのマシンです。
「羊の皮をかぶった狼」なんていう猛々しさも無く、
どちらかと言うと線の細さ目立つ“ただのセダン”なのに、
走っている姿がまるで研ぎ澄まされたナイフのように鋭いのです。

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’66英国スネッタートンのレース。
こんなにドリフトしながらも後続を引き離しているのは、
もちろん天才ジム・クラークの“技”があってのことですが・・・
このヒラヒラ感がたまりません(笑)

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当時は今と違ってF1ドライバーでも、他のカテゴリーのレースに出ることが許されていました。
ジム・クラークはF1の他にロータスでスポーツカーレースやインディ500、
果てはアメリカのNASCAR(オーバルトラックで争われるツーリングカーレース)や、
もちろんコルチナ・ロータスやフォードギャラクシーでツーリングカーレースも戦っていました。
この21番は、’66オールトンパークで勝った時のマシンです。

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極初期型の’63MK-ⅠのSr.1ですね。
コーギーはこの型を使ってたくさんのバリを作っていますね。
今、手元にあるいくつかを・・・

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これは、ティーム・ロータスのロゴが入ったレーシングカー。
ドライバーが二人なので耐久レースでしょうか?

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そしてこれがアランマン・レーシングのコルチナ・ロータス。
ワークス相手に互角の走りをしていた最強のプライベーターです。

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もちろん、ドライバーは“サー”ジョン・ウィットモアです。

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これは’90年に英誌の企画で当時の愛機を華麗に操るウィットモアですが、
老いたりとはいえさすがですね、まるで現役時代と同じようにマシンを振り回しています。

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‘65年のスネッタートン500km、このウィットモアのコーナーリングと・・・

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ブランズハッチのジム・クラークの走りの違いがわかるでしょうか。

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初期のコルチナ・ロータスはAフレームリアサスペンションというオリジナルの足回りで、
リアはコイルスプリングで、ボディとはA型の2本のアームで位置決めしていました(写真右)。
このリアサスペンションは姿勢変化が大きくてドライビングが難しく、
しかもコイルスプリングの耐久性が低いと言う欠点がありました。
クラークくらいの腕が無いと、ハイスピードでのコントロールは難しかったようですね。

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アランマンレーシングのマシンはごく普通のリーフスプリングを使った、
オーソドックスなリヤサスペンションでしたが、コーナーで安定した姿勢なのがわかりますね。
ワークスティームもMk-Ⅰの後期からはこの足回りになってしまいました。
かのチャップマンの閃きも、モノにならなかった事があったのですね(笑)

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‘64年第二回日本GPにも1台のコルチナ・ロータスが出場していました。
当時、東急商事が輸入したディーラー車の1台ですね。

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やはり中々難しいクルマだったようで苦労してますね、結果も思うようにはいかなかったようです。

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ラリーの世界でいち早く活躍したのは、ロータスがチューニングする前のコルチナGTでした。
OHV1500ccのエンジンは最終的には1600ccまでボアアップされ、
後にケーターハム7やジネッタG4等に積まれた、通称ケントユニットの始めですね。
’65年スコティッシュラリー、ドライバーはもう一人のクラーク、ロジャー・クラークです。

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古いデインキーのコルチナGT、イースト・アフリカン・サファリですが、
今のミニカーに比べると・・・やっぱりいいですねぇ(笑)
クリスタルカットのライトや紙シールが泣かせます。

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このコルチナロータスは悲運の1台です。
何故って’66年のモンテを走ったからです・・・
ほら、あれです・・・あの時ですよ(笑)
それにしても・・・不思議な補助灯が付いていますねぇ?

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当時、モンテでは無敵を誇ったミニが、1、2、3フィニッシュを飾ったと、
思ったとたん、減光出来ないルーカスのライトを使った英車は失格になったんでしたね。
あまりに強すぎるミニに対する主催者側の思惑が・・・とか、
いろんな事があって“巻き添え”になったわけですな(笑)

ルーフにマキネン、イースターのサインが入ったゼッケン2は、幻のウイナーとなったミニですが
コーギーはまるで“特別仕様”の扱いです(笑)

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Mk-1のおまけに変わり種を・・・
白にブルーのラインは“デ・トマソ”コルチナです。
ミニをベースに独自のボディワークを施したりしたデ・トマソが、
コルチナをチューンしたモデルです。

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エンジンはデ・トマソ製のOHC、1500cです。
2基のウエーバーキャブが見えますが、中身もチューンしてあるんでしょうか?
僅か20台ほどしか作られなかったレアなコルチナですね。

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‘66年にコルチナはMk‐Ⅱにモデルチェンジし、同時にコルチナ・ロータスも新型になりますが、
ベース車が大きく重くなってしまったので、思ったように走りませんでした。
このマシンは’67年のスコティッシュラリー、ドライバーはロジャー・クラーク。

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昔のデインキーで唯一、コルチナ・ロータスと名乗ったのがこの‘68年モンテ出場のMk‐Ⅱです。
ドアや、ボンネット、トランクも開閉するギミック付きの良くできたモデルです。

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味のあるイラストのパッケージも、当時を思い出す好ましいものですが、
ボンネットの中身は残念ながらロータスツインカムではありませんね(笑)

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前にも書いた英国の女性ドライバー、アニタ・テイラーもこのコルチナで戦っていました。

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写真右の、アランマン・レーシングのマシンはすでにF‐2用のフォードFVAを積んでいたんですね。
重くなった車重を、200HPを超えるパワーで何とかしたかったんでしょうね(笑)

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ロータスと言えばキラ星のごとく輝くレーシングカーから、
エランやヨーロッパなどマニア好みのロードスポーツまで、
何日かかっても語りつくせないほどの素晴らしいラインナップですが・・・

中でも“元祖羊の皮を被った狼”、コルチナ・ロータスは出来ることなら欲しいですね(笑)
そろそろ順番が来そうな「年末ジャンボ」に夢は膨らみます(爆)
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conta

学生の時、友人がコルチナ乗ってました。もちろんロータスではありませんでしたが、ワイパーは壊れているし、ラジオは真空管ですぐには音が出ないし、・・・・でも走りは当時の国産車の比ではありませんでしたね。 
また思い出して、NHK・BSで録った「カーライフに英国車魂あり」を見てしまいました。
by conta (2012-12-13 09:45) 

komakura

スタイリッシュなエランに比べて地味なデザインですが、味がありますね。そういえばプラモは殆どお目にかかりません。
国内メーカーからは未発売かな??
by komakura (2012-12-14 02:42) 

1275GT

contaさん

もともとフォード・コルチナは1500ccの普通のセダンです。
日本にも数は少ないですが輸入されましたね(4ドアが多かった様です)。
コルチナに乗っておられたご友人は、知っている方ですね(笑)
NHK・BSの英国特集はワタシも保存していますよ、
「ビートルズ・・・」もありましたね。
by 1275GT (2012-12-14 08:02) 

1275GT

komakuraさん

そういえば、プラモはエアーフィックスの1/32くらいしか、
自分も見たことがありませんね。
ミニカーも最近になって数多く出てきましたが、
マニア向けなのか生産数も少なく高価です(泣)
地味・・・ですからねぇ(笑)
by 1275GT (2012-12-14 08:28) 

Teru

先日のイベントで2台?ありました♪
サーキットで走っているのは見たことあるのですが、
実際に展示してあるのをみると、なんか......
なんかでかい? 思っていたよりも一回り大きくて...
まぁ普通のサイズの車にはご縁がないのでそう感じたのでしょうかなぁ?

by Teru (2012-12-15 06:41) 

1275GT

Teruさん

今、ウチで一番活躍しているのは軽のアイです(笑)
ちょっと遠くはミニで行きますし・・・

と言うわけで、乗ってないゴルフが巨大に見えます。
全幅1780ミリはやはり大きく感じて億劫ですね(笑)
by 1275GT (2012-12-15 10:08) 

1275GT

ねこざかなさん

nice!有難うございます。
ミニカーネタは発掘作業が大変で・・・(笑)
by 1275GT (2012-12-15 10:10) 

三代目

コルチナの勉強になりますありがとうございますw

お尻が好きなんですよね、顔がちょっと・・・と思ってましたが、最後のコルチナがかなり好きになりました!
昔どうしても勝てなかったコルチナに、翌年チューニングしてあっさり勝ててしまって嬉しくも悲しい時もありましたw

赤いコルチナもかっこいいですね。
by 三代目 (2012-12-16 11:15) 

1275GT

三代目さん

こんなにいい天気で、水温計の心配も無いのに、
ミニに乗らないのはいったいどういうことだと、
北の方角からモノが飛んできそうですが・・・(笑)
ちょっとしたリフォーム中で車庫のシャッターが開きません。

ジム・クラークは結局ロータスとフォードでレース生命を終えましたが、
ミニに乗っていたらどういう走りをしたんでしょうか?
“ナチュラル・ドライバー”ですから、やっぱり速かったんでしょうねぇ。

ロータスの総帥チャップマンも、そしてクラークも、
普段のアシはフォード・ギャラクシーだったみたいです。
そう、あのアメ車の・・・(笑)
by 1275GT (2012-12-16 22:00) 

ちんたん♪

ロータスコルチナ・・・痒い所に手が届く様な
ナイスな記事をありがとうございます。
今回もダラダラと読ませて頂きました(笑)
今年のミニデイで見て以前より気になっていました
http://chingtangmini.at.webry.info/201205/article_2.html
本当に興味は尽きずキリが無いので、そんな時
「ミニカーで所有」は安堵感が漂います(笑)
速い車はいくらでもある訳で、そう言う事じゃ無く「味わい」は
敵うものがありませんね・・・。
by ちんたん♪ (2012-12-17 10:28) 

1275GT

ちんたん♪さん

yosiyosiさんみたいに、たまにはお尻のムズムズする、
クルマに乗ってみたいわけで・・・(笑)
手っ取り早くケーターハムという手もありますが、
そこはやっぱり“箱”で楽しみたいものです。

とはいえ、ただ今家の痛んだところを補修中、
1月に独車、2月初めにチェルシーの車検が・・・
これで、一気に目が覚めました(笑)
by 1275GT (2012-12-17 22:46) 

1275GT

ベアトラックさん

nice!ありがとうございます。
オープンの忙しい中、訪問いただき重ねて有難うございます。
by 1275GT (2012-12-31 08:44) 

1275GT

Chiiukokonekaさん

nice!ありがとうございます。
by 1275GT (2012-12-31 08:51) 

クラブピッコロマッキナ

デトマソコルチナ入手しました。
このクルマその物です。
ロータスも以前本物???徳川氏から買いました。どのショップ行っても「あそこのはニセモノ」と他店をけなすばかりでガッカリしてる時の話でディーラー物、有名な個体でしたので安心しました。
すみません、初コメでした。
by クラブピッコロマッキナ (2014-05-30 09:31) 

1275GT

クラブピッコロマッキナ さん

はじめまして、よろしくお願いいたします。
あのデトマソ・コルチナを手に入れるとは・・・すごいです。

徳川氏のコルチナ・ロータスは以前SCCJのレースで、
筑波を走っていたあの個体でしょうか?
コルチナにはオーストラリア製もあるみたいですね。
GT500なる限定モデルがあったようですが、
エンジンはやはりケントのチューニングだったのでしょうか?

デトマソが快調に走り出したら、ロータスと比べたインプレを、
ぜひお願いします(笑)
by 1275GT (2014-05-31 23:28) 

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