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ミニカーを眺めながら (トヨタ編) [minicar]

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我ながら、なかなかのツーショトだと思いますがどうでしょうか?(笑)

もはや大部分を“等価交換”してしまった、国産車のミニカーですが、
中には手放せなかったモノもあるわけで・・・
そんなミニカー達を眺めながら、“うんちく”を語りたいと思います(笑)

まずはトヨタ編ということで、一番の人気車(一般ウケNo.1)と、
一番の不人気車(企業としての失敗作)の2台から。

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数あるトヨタ2000GTのミニカーの中でも、このメーベの出来は素晴らしいですね。
ボディラインの美しさは実車をしのぐほどだと思いますが・・・(笑)

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2000GTは発売された当時、クラウンが2台買えるほどの高額車でしたが、
手仕上げの部分が多くて採算がとれず、、売れるたびに赤字が増える状態だったのです。
そのせいか僅か337台しか生産されませんでしたが、
それでも、超人気車ゆえ現存台数はかなりあるんでしょうねぇ。

当時、100台ほどがアメリカに輸出されましたが、
3速AT仕様には2ℓDOHCでは低速トルクが不足したようで、2.3ℓのSOHCモデルが試作されました。
10台ほどがアメリカに送られてテストに供されましたが、生産されることはありませんでした。
このクルマの性格にはピッタリのエンジンだと思いますがねぇ。
2.3ℓSOHCのGTは今も数台がマニアのもとで現存しています。

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2000GTと言えば、このボンドカーも外せませんね。
コーギー全盛のころの力作ですから、出来が悪いはずは・・・アレレ(笑)

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よーく見ると映画には無いアキの和服姿、しかも着物の合わせが逆(左前)・・・(笑)

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で、こんなミサイル?あったっけ。
発射すると、4発がそれぞれ思い思いの方向へ、しかも結構な勢いで飛んでいきます(笑)
これ、“回収”するのが大変なんですよ。

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実車のボンドカーはきれいにレストアされて、今はトヨタ博物館に展示されていますが、
この車には、実は撮影用の予備車輌が存在していたという説があります。
このクルマを製作したトヨタ綱島の関係者も、2台製作したと雑誌の取材で言っていますね。

“本物”は東京でモーターショウに展示された後ヨーロッパに渡り、
映画の宣伝に使われて各国を回り、長いことアメリカにありました。
ハワイで発見された時はブルーメタリックに塗られ、フツーに乗られていたそうです。
そうそう、このクルマは急ごしらえの為「幌」が無かったんです。
したがって、発見された時の痛みもかなりのものだったと想像できますね。

で、“もう1台”の方は富士スピードウェイでペースカー等を務めた後、
かなり遣れた状態で、なぜか個人の手に渡ります。
ナンバーを付けることが難しかったようで長い間放置され、
パーツを取られて哀れな廃車体となった写真を、旧車専門誌で見たことがあります。

日本では、こういうストーリーのある車はもちろん、
試作車やレーシングカーなどの歴史的なクルマ等、
残さなければいけないクルマのほとんどがスクラップにされていました。
クルマに“文化”などあるはずがない・・・という考え方ですね。

幸いにしてツブされなかったとしても、きちんとした保存はもっと難しいようですね。
トヨタ博物館、ホンダコレクションホール、日産座間記念車庫、
いずれにも欠けているクルマがたくさんあります。

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さて、80点主義を至上とするトヨタ王国が’70年代初頭に放った意欲作、
クラウン2ドアHT-SLです(笑)
5ナンバー枠があるために、どうしても直線基調のデザインが主流のこのクラスに、
スピンドルシェイプという“丸み”を強調したデザインを採用したんですね。

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同サイズの4ドアが無かったのでトミカですが、やはりデザインが“勝って”いますね(笑)
これが高級車のクラウンを購入する層には不評だったのです。
タクシー、ハイヤーから法人需要までを、ライバルの日産に持って行かれたトヨタは、
あわてて、バンパーをメッキにするなど大規模なマイナーチェンジをしたものの、
基本デザインはどうすることもできず、次期モデルの開発を急いだのでした。
優等生のトヨタにも、こんな“やっちまった”過去があったのですよ(笑)

「失敗作」のレッテルを張られたこのクラウン、私は好きでした(笑)
この2ドアHTなどはロングノーズが強調されて、とてもスポーティじゃないですか。
モデルペットのすっきりした出来にも助けられているかもしれませんが・・・(笑)

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この2台は両方ともダイヤペットですが、作られた年代による出来の違いに驚きますね。
手前のコロナ1600Sのボンネットやトランクの建てつけの良さは、
奥のマークⅡと比べるまでもありませんね。
それにしてもこのシャープなラインと、カッチリした作りにはほれぼれしますねぇ(笑)

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このコロナ1600Sにヤマハが開発したDOHCヘッドを載せて、
レースに打って出たのがコロナRTXです。
出たばかりのスカイラインGTRと、小排気量ながらバランスに優れたRTXは互角の走りをみせます。
期待以上の好成績に意を強くしたトヨタは、そのままトヨタ1600GTとして発売しました。
そういえばトヨタは、“27”や“86”等テンロク(1.6ℓ)に傑作が多いですね。

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モデルペットのトヨタS800とダイヤペットのパブリカ800です。
どちらも見た目にも、ボテッとしたすっきりしない印象のモデルですねぇ。
ディフォルメにもよるのでしょうが、実車の可愛らしさが出ていませんね。

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ピンクのパブリカ700もモデルペットですが、特徴をとらえていていいですねぇ。
左の2台はダイヤペットのパブリカ1000です。
OHVながら水冷4気筒のエンジンを積んだ、当時の代表的なファミリーカーです。
昔、このボディに空冷フラットツイン800のエンジンを積んだ、
“スタンダード”というレアなグレードのモデルに乗ったことがあります。
大きくなった車体に例のバタバタというエンジン音がえらく旧式に思えました。
今だったら、なかなか味があっていいかもしれませんねぇ(笑)

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このモデルペットのコロナRT20が、すべての始まりです。
たぶん小学生低学年だったころ、デパートで買ってもらったものです。
物凄く精密で、小さいのに驚き、赤/白のカラーもカッコよく見えましたね。

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当時は、自分の小遣いでコレクション出来るはずもなく、
年に何回か、家族で出かけるときにねだっていた覚えがあります。

15年ほど前に、意を決して国産モデルの大半を放出しました。
子供の成長に伴い、保管場所が無くなったのも原因の一つですが、
ただ“死蔵”しておくのがもったいなくなったからです。
ほとんどが、ギターやミニの維持費に化けてしまいましたが、
家族旅行や家計の足しにもしました。

今は、過去数十年に渡って集め続けた、コレクションに助けられているのが不思議ですね(笑)
ただたまに、売ってしまったのをすっかり忘れて、探し続けている自分に気付いた時、
ちょっと涙が出たりしますが・・・(爆)
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ベアトラック

車に歴史あり、ミニカーにも歴史あり、でしょうか。
ストーリーとヒストリーがあって素敵な世界ですね。
私には、1275GTさんくらいに語れるものが無いんですよねぇ~・・・苦笑
by ベアトラック (2010-01-23 10:08) 

ロンツー

2000GTは憧れの車でしたねぇ〜
中学時代にスーパーカー・フェスティバルで見たのと名古屋のトヨタ博物館で見たのと2回だけです。
もちろん実際に走ってる姿なんて見た事ありません。
隼人ピーターソンが走らせてる場面しか・・・ってマンガでした(笑)
by ロンツー (2010-01-23 21:49) 

1275GT

ベアトラックさん

お忙しい中、有難うございます。
逆に私には、これくらいしか語るものがありません(笑)
さすがに最近は記憶も怪しくなってきたので、
“うんちく”にも苦労しています・・・(爆)

エコノミークラスの画像、“残念”さが出ていて笑えました。
by 1275GT (2010-01-24 10:51) 

1275GT

ロンツーさん

今や、2000GTはクラシックカーイベントの“華”です。
オーナーズクラブでの参加だと、よくこんなに残っていたと思うほど、
色とりどりの2000GTが集まりますね。
実物が意外に小さかったのにも驚きました。

「狼」の中では国産車の扱いに苦慮していましたね(笑)
今なら、GTRはもちろんレクサスLFAなんていう、
世界に通じるスーパーカーもあるのにねぇ。
by 1275GT (2010-01-24 11:02) 

ちんたん♪

この頃のミニカーって、実車には無い勝手ないろ塗ってません?
変なピンクメタリックみたいなエロいのとか色々ありましたが
せっかくの2000GTが!?
なんて思いますが、ひょっとして純正色?(爆)
大昔に某ガンバさん宅付近で「白」の2000GTが走ってるのを見かけ
僕はSUBARU360で追いかけました・・・
他に類を見ないデザインのリアハッチに「箱」が置いてあって
あれは一体何の箱なんだろう?と余計なお世話(笑)
青白い煙を吐きながら追い着くと「青森りんご」と書かれた・・・
りんご箱でした!  道具として使ってる姿がカッコよかったけど・・・

けど・・・・・(爆)
by ちんたん♪ (2010-01-25 00:47) 

kuwa

こんにちは♪
少し旧い国産車とミニカー・・味がありますね。
最近のトミカには出せないなぁ(笑)
2000GT好きな車の一つです。プラモも各社から出ていました。
特集しようと思っても、一番欲しいエアフィックス社からのボンドカーが無いとかっこがつきません(涙)
by kuwa (2010-01-25 10:29) 

1275GT

ちんたん♪さん

2000GTは白やシルバー、赤などがよく見る色ですが、
濃いグリーンとブルーもあります。
ただし、このミニカーの色はありません(笑)
同じミニカーで白や赤もありますが、
このグリーンのメタリック、イタ車っぽくて好きですね(笑)

たぶん、フツーにお乗りになっている方もいるのでしょうが、
大多数は車庫の飾りとなっているんでしょうね(笑)
どこかのミニのように・・・

のように・・・・・(爆)
by 1275GT (2010-01-25 22:47) 

1275GT

kuwa さん

実は、ほんの少ししか作られていない希少車なのに、
ミニカーやプラモの数はとても多いですね。
最近はレース仕様から速度記録車まで、
ほとんどのミニカーが新しく作られて、簡単に手に入ります。
でも、旧いミニカーにはやっぱり味がありますね。

旧いのを久しぶりに並べてみたら、なんだか癒されますねぇ。
このネタ・・・シリーズ化決定ですね(笑)



by 1275GT (2010-01-25 22:58) 

1275GT

いっぷくさん

いつもnice!有難うございます。
やはり旧いのはいいですねぇ。
by 1275GT (2010-01-28 20:15) 

ちんたん♪

そうそう、2年程前に池袋の編むらっくすで
グリーン(ソリッド)の2000GTを見ました!
新鮮でした。
お近くの湖たうんでは最近・800のナンバーの
ヨタちゃんを見ました。
やっぱ自分は360cc命です!(爆)
by ちんたん♪ (2010-01-28 22:43) 

1275GT

ちんたん♪さん

冬の早朝は旧いクルマが走りやすいのか、
ミニ散歩で、結構面白いのに遭遇します。
今年に入ってからも、
HT付きのカニ目、B10サニー(4ドア)、きれいな330セド(グロかな?)、
ミニとも遭遇するのですが、相変わらず愛想ないですねぇ(笑)
そうそうスティングレイのフロンテ(360ccです)も見ました。

極め付きは、うちのと全く同じ色のヤマハMR50が走っていました。
ライダーは見た目若そうでしたが、なぜ?どうして?って聞きたくて、
追いかけようと思いましたもの・・・(笑)
by 1275GT (2010-01-29 13:03) 

ねこざかな

ああっ、2000GT、偶然にも「連動」してたのですね~。
故あって(爆)ネットできなかったので、今まで気づきませんでした。

それにしても、貴重なダイヤペットやモデルペットが続々と・・・。
コロナ1600S、思わず物欲が刺激されてしまいました。
by ねこざかな (2010-02-11 01:40) 

1275GT

ねこざかなさん

やっと勝手連が発動できましたね(笑)
いつかどこかでこんな“うんちく”や、“豆知識”を語りたかったんですよ。
一応メーカー別なんですが、ホンダは何回も書いてネタギレです。

記憶が“彼方”へ飛んじゃう前に次もがんばります(笑)
by 1275GT (2010-02-11 23:28) 

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