ビートルズと謎のクルマ達(マニアック編) [ザ・ビートルズ]
ビートルズのメンバーは普段どんなクルマに乗っていたんだろうか?
そんな、何となく漠然とした興味から調べ始めたこのハナシですが、
結構面白くなって、いつの間にか3回目です(笑)
またか・・・と思われるでしょうが、というか、いつも通りですが(笑)
いい加減な“うんちく”が所々に入ります、どうかご容赦を(爆)
ビートルズ1のクルマ好きと言われているジョージ・ハリソンの最初の愛車が、
日本ではカニ目と言われているオースチンヒーレースプライトMk-1だと聞いても、
あぁ、やっぱりな・・・と思いました(笑)
つまりジョージのクルマ選びは、初めから“走る”ことが目的だったんでしょうね。
ミニと同じAタイプの948ccですからパワーは知れていますが、
軽いボディによるハンドリングの良さには今でも根強いファンがいますよね。
モデルはEXEM(エクザム)。
次に乗っていたのはジャガーEタイプ2+2、色は濃いグレーと言うことになっていますが・・・
当時のモノクロ写真で見ると明らかに黒っぽいですねぇ(ボケボケですが)。
Eタイプの2+2のクーペボディは、リヤハッチが横向きに開きます。
左はデインキー、右はコーギー。
で、こんなポーズの写真もあります(ボケボケですが)(笑)
さて、ここで謎です(笑)
左のクルマは明らかにEタイプですが色は白っぽいですね。
右側の不鮮明なクルマはミニのようにも見えるし、
全体の大きさからこの後に手に入れたアストンのDB5にも見えます。
また謎が謎を呼ぶ写真です(笑)
アストンマーチンDB5の隣に垣間見えるのは、
例のサイケカラーのミニじゃなかろうか・・・と。
ポールはDB6を入手した後も、時々エンジンがかからなくなるアストンに備えて(笑)
DB5も手元に置いていたそうなので、このアストンはポールのDB5と言うことも考えられます。
ちなみにジョージがポールの影響で買ったというアストンは白いいDB5だったそうな・・・
まぁ、「だからどうした!」と言うハナシですが・・・少しは面白いでしょ(笑)
で、前のミニの記述でこのカラーのミニは後年作られたレプリカで、
ホンモノは黒く塗られて現存する・・・なんて書きましたが、
実はミニ生誕50年のイベントの時に、元の大分遣れていたサイケカラーを復元したそうです。
つまりあのミニはジョージが乗っていた“ホンモノ”だったということですね。
もちろん、奥さんのオリビアが大事に持っていたのでしょうが、
レストア費用はどう見てもBMW持ちでしょうな(笑)
左の女性が未亡人のオリビアです。
もちろん、バックのミニはしっかりコラボしたBMWミニですね(笑)
さて、ひとつめの謎はあっけなく解けちゃいました(笑)
’64年にジョージが手に入れた時はやはりガンメタだったんですね。
そののちに黒く塗られたこともわかりました。
その他にフォードアングリア、オースチン1100、そしてフェラーリ275GTB!も持っていたと。
そして謎の黒いクルマはオースチン1100(ADO16)だと思われます。
写真はジョージのものではありませんが、テールランプの形や何となく見えるサイドビューなんか、
じっ・・・と、見つめていると見えてきませんか(笑)
これはいにしえのマッチボックスの傑作MG1100です、リアシートのワンちゃんがわかりますか(笑)
当時はバッジエンジニアリングと言うのが盛んで、ミニもオースチンとモーリスがあるように、
このADO16にはオースチン、モーリスはもちろん、有名なバンプラ、このスポーティな味付けのMG、
ライレー、ウーズレーと盛大なバリエーションを誇りました。
で、これがリヤスタイルですが、あまりにシンプルな作りで車種の限定には役立ちませんでした(笑)
当時、ジョージの所有車の中にもあるフォードアングリアです。
997cc39PSの3ベアリングOHVと、
ミニのAタイプと同じようなスペックのエンジンを積んでいました。
モデルはコーギー製。
リアはウインドウが逆スラントしたクリフカットで、
当時としてはとても斬新なデザインでしたね。
映画ハリー・ポッターの中にも、空を飛ぶクルマとして登場していましたね。
ミニカーはライト付きのキーチェーン(販促品)?
レースの世界でもこのブロードスピードチューンのアングリアは、
ワークスミニクーパーSといつもトップ争いを繰り広げていました。
モデルはヴァンガード製。
白い方は、当時でも珍しかった女性ドライバーのアニタ・テイラーのマシンです。
兄のトレバー・テイラーはロータスF1チームで、ジム・クラークのチームメイトでした。
彼女はアングリアの他にもコルチナロータスやマスタングで、
英国ツーリングカーレースを戦うほどの才能の持ち主でした。
もちろんブロードスピードのミニにも乗っていました。
って女性が(いやミニが)登場すると、どんどんハナシが違う方へ・・・(笑)
まぁ、このハナシはいずれまた。
さて、大のクルマ好きのジョージの最初のフェラーリはこの黒い275GTBだと思われます。
元々エプスタインが持っていたのを譲ってもらったらしいですが・・・
最初は濃いグリーンと言うことでしたが、これも黒く塗り直したのかなぁ。
良く見ると、跳ね馬のマークが覗いていますね。
このフロントのカタチと、
このリアのルーバーの数から推測しました。
275GTBには4バルブのより高性能なGTB/4が存在します。
左の赤いモデルがそうですが、ボンネットにパワーバルジがあります。
不鮮明ですが画像で判断する限りGTBのようですね。
フェラーリ275GTB(イエロー)はデルブラド、275GTB/4はベスト。
ロンドンの空港へ、シタール奏者のラヴィ・シャンカールに会いに行った時もこのフェラーリですね。
次に手に入れたフェラーリは330GTCです。
この頃フェラーリは、豊かなアメリカ向けによりパワフルでゴージャスなモデルを次々にリリースし、
それはやがて“スーパーカー”と呼ばれる非現実的なパワーや、
絶対的な最高速を売りにするモデルにつながって行きます。
モデルはベスト。
サイドの画像しかなかったのですが、ほぼ一致していると思います。
後年、オークションに出品された時の写真ですが色もそのままですね。
これはガレージの前でしょうか?
左の白いメルセデスはジョンから譲られた600プルマンです。
右に写っている黒っぽいクルマが多分このフェラーリでしょうね。
ジョンからジョージに譲られた白いメルセデスの600は、
このミニカーと同じ6ドアリムジンでテープレコーダーやテレビ、ステレオ、
そしてなんと電話もついていたそうです。
シルバーはビテス、ワインメタはデインキー。
このクルマはやがてシュープリームスのオリジナルメンバー、メアリー・ウィルソンの手に渡り、
後にクリスティーズのオークションで約14万ポンドで競り落とされたそうです。
ジョージがレース、とりわけF1ドライバーに多くの友人がいたことは有名ですが、
この「FASTER」は親友のニキ・ラウダ(3度のワールドチャンピオン)、
そして歴代のチャンピオンのために作った曲でした。
PVにジャッキー・スチュアートがチラッと出ていましたね(笑)
この曲の印税は癌で亡くなったロータスのドライバー、
グンナー・ニルソンの基金に寄付されました。
(’77日本GP FISCOにて)
スピードとドライヴィングの楽しさを求めて、
ジョージが行きついたのはこのマクラーレンF1でした。
’91年に鬼才ゴードン・マレーが、限りなくレーシングカーに近い性能を持ちながら、
乗用車のように快適なクルマを目指して作り上げた傑作です。
モデルはミニチャンプス。
カーボンコンポジットのシャシーにBMW製の6.1ℓV12を積み、
バランスの良い重量配分のために、ドライバーシートを中央に配置するなど、
究極のロードカーを目指したクルマです。
そのために価格も邦貨にして約1億円という破格のクルマでした。
このジョージのマクラーレンF1は濃いパープルメタリックだそうですが、
かなりの写真が撮られているので、お気に入りだったようですね。
マクラーレンF1といえばこの個体、日本人ドライバーが唯一ルマンで1位になったマシンです。
確か、ドライバーの関谷正徳選手は’95年当時マクラーレンにいた日本の方のつてで、
日本のスポンサーと共に参加されたのだったと思いますが、
レースは悪天候で荒れて、結局最後まで生き残ったこのマシンが優勝したのでしたね。
モデルはイクソ。
ベテランドライバーの腕もさることながら、ポテンシャルの高さが示された結果でしたね。
この結果を踏まえてマクラーレンF1-GTRが作られました。
この’96年モデルはエンジンマウントを下げて重心を低くし、
ルマンのような高速サーキットに合わせたロングテールも試されました。
モデルはイクソ。
ノーマルのマクラーレンF1も“究極のロードカー”とはいえ、
それなりの運転センスが求められるようで、
「ミスター・ビーン」ことローワン・アトキンソン氏は8月に2度目のクラッシュで、
どうやら全損らしいと・・・ご本人も肩を骨折されたそうです。
筋金入りのエンスー、アトキンソン氏もはたして痛いのは肩か懐か?
今回“〆の1枚は、こんなほのぼのとした写真です。
ゴルフカート(左ハンドル!)を操るジョージ、隣はロード・マネージャーのマル・エバンス。
しがみつくように後ろに乗る二人はリンゴと、同じくマネージャーのニール・アスピナル。
やはり、ジョージは運転しないと気が済まないのかな(笑)
と、書いたところでこの写真のメンバーの解説に間違いがありました。
マル・エバンスの後ろでカートにしがみついている人物・・・
ロード・マネージャーのニール・アスピナルと思っていましたが、
実は著名な英国人のプロゴルファーだそうです。
失礼ながらお名前は・・・調べておきましょう(汗)
この人物が若き日のニール・アスピナルですが、
ねっ、良く似ているでしょう(笑)
2011-12-11 17:56
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コメント(13)
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人に歴史あり、クルマに歴史あり・・・でしょうか。
個人的には、スーパーカーよりも、バンデンプラスあたりの方が好きですね。
それにしても、相変わらずお見事なコレクションですね!(脱帽)
by ベアトラック (2011-12-12 06:51)
ベアトラックさん
彼らがあまりにもメジャーになったがゆえに、
乗っていたクルマにもプレミアムが付くこととなり、
数奇な運命をたどったものもあります。
楽器に至っては借りて一度使ったものでさえ、
恐ろしいほどのプライスですよ(笑)
by 1275GT (2011-12-12 20:28)
ここまでの3人の若かりし頃は、イギリスの比較的庶民的な車を大事にする姿勢に好感が持てます。フェラーリも比較的地味な車種ですし・・・
ジョージのマクラーレンは意外です。やっぱりイギリスのミュージシャンは車付きが多いですね(笑)それにもまして、見事なミニカーコレクションです。
by komakura (2011-12-12 22:20)
komakuraさん
’60年代の嵐のような時期は、
高級車は買えても乗る暇も無かったようです。
解散後もそれぞれは、個性的なカーライフを送っています。
ジョージがもし元気でいれば・・・ニック・メイスンのように、
レーシングカーのコレクションでもしていたかもしれませんね(笑)
by 1275GT (2011-12-13 08:29)
ジャガーEのリヤハッチは横開きだったのですか!?
潜水艦みたいですね(笑)。
いつもながらレアな画像の数々、ありがとうございます。
by T-Bone (2011-12-14 18:02)
ねこざかなさん
nice!ありがとうございます。
大分重心がミニカー寄りになったでしょ(笑)
by 1275GT (2011-12-14 20:32)
T-Boneさん
ボディ剛性の関係か最小限の開口部ですね(笑)
長いフロントに対してリヤスタイルはこじんまりしています。
ジョージがただ一度出場したという草レース、
マシンはなんだったのでしょう、写真は無いのでしょうかねぇ?
by 1275GT (2011-12-14 20:48)
すばらしいコレクションとお話しの数々・・・。
確かにハリポタの促販品は持っていますが、
こんなつながりがあるとは思いませんでした。
しかも、前夜の疲れなど微塵も感じさせないその筆力!
恐れ入りました。
しかし、ジョージがこんなにフェラーリに傾倒していたとは。
4人の個性はホントそれぞれですね~
GTさんおしゃっるように、ジョンが存命ならどうなっていることやら・・・。
by JUN (2011-12-15 10:32)
JUNさん
この記事は半月近くかかってでっち上げたものです(笑)
ここひと月ほど、PCの前にいる時間が極端に無かったもので・・・
それぞれの愛車から見る個性もまた面白いですね。
あくまでも走りに拘るマニアのジョージ、
自分では運転せずにリムジンを乗り継ぐジョン、
リンゴはクルマには拘りがないのか、
中古車やメンバーのお下がりで済ませています。
解散後のポールにはまたひとつミニのネタが見つかりました。
って、まだまだ続きますよ・・・このネタ(笑)
by 1275GT (2011-12-15 20:39)
またまた勉強になりました!
オリビアさんの隣はポール・ウェラー先輩じゃないですかっ!!
by ロンツー (2011-12-16 22:10)
ロンツーさん
気付いていただけましたか、実はポール・ウェラーもミニ乗りです。
この50周年イベントにゲストとして呼ばれていたんですね。
ジョージの物もちの良さは有名ですが、
サイケミニも手放さずに持っていたんですねぇ。
もうひとつ、ポール・ウェラーと言えばリッケンバッカー、
自分も330はお気に入りのギターです。
こっちの話題でも使える写真ですね(笑)
by 1275GT (2011-12-17 00:04)
へえ×10 すごい資料ですね~。
マクラーレンですか、クラプトンと一緒に
サーキット借り切って遊んでたとかいう話は
ないのでしょうか?(笑)
映画ならともかく、公道でこれはまずいですね
ビーンさん! まあ先日日本でもひどい事故がありましたね
自分の1997購入のきっかけはポールウェラーですよ♪
by ちんたん♪ (2011-12-20 21:43)
ちんたん♪さん
クラプトンがフェラーリに乗るようになったのは、
クルマ好きのジョージの影響だそうですが、
これもまたお決まりのごとく、それまでは免許も無かったそうですよ(笑)
Mrビーンはマクラーレンンを買って間もないころ、
追突事故を起こしてかなり高額の修理費がかかったらしいです。
まぁ今度は全損と言うことですが、1億円だして直すんでしょうかねぇ。
かなりのマニアのビーンさんもお気に入りらしいですから・・・
Tレックスのマーク・ボランが事故死したクルマは1275GTだそうです!
彼も免許がなかったので、運転していたのは愛人だったそうな・・・
by 1275GT (2011-12-21 21:02)