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ゼロ戦を見てきました (河口湖自動車博物館) [クルマの話いろいろ]

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戦争賛美者でも、熱烈な航空機マニアでもありませんが、
これだけはぜひ見てみたかったのです。


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毎年、8月中だけ公開される、河口湖自動車博物館の飛行館にゼロ戦を見に行ってきました。

子供の頃、お小遣いをためて買ったマルサンのゼロ戦・・・
無塗装で接着剤がはみ出した、ただ形になっているだけの出来だったけど(笑)
子供心にその力強さがとてもかっこ良く見えました。

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で、初めて間近に見るゼロ戦はとても大きく感じました。

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今年は、21型と52型が展示されていました。

ここのゼロ戦にすごく興味を覚えたのは、全て自らレストアしていることです。
南の島で長いこと放置されてきた残骸を、ジャングルの奥から収集して、
全てバラして復元されています。
作業工程を収録したDVDも購入して見ましたが、気の遠くなるような難しい作業です。
可能な限りオリジナルの部品を生かしているため、飛ぶことはできないそうです。

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搬出前の写真などもありましたが、状態はとても酷いものです。
展示してある機体からはとても信じられませんね。

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レストア途上の21型も展示されていました。
靖国神社にあるゼロ戦(52型)もここで修復された機体です。

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この“栄”エンジンは実動だそうです!音を聞いてみたいものですね。

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ホイールは何となくミニ用にも見えます(笑)

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52型はエンジンカバーを外して、エンジンが見えるようになっていました。

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21型は空母のエレベーターに乗るように、翼端が片側50センチずつ折れます。

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ゼロ戦のほかにも何機か展示されています。
この練習機はレプリカですが、実際に飛ぶことができるそうです。

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ロッキードT-33A、ジェット練習機。

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ブルーインパルスのF86Fセイバー、これのキットも作ったことがあります。

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屋外の離れた所にある、C46カーチスです。
さすがに近くで見ると巨大ですね。

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奥の方にチラっと見えると、やはり気になります。
あれはなんだろう?(笑)

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開戦と終戦の日の新聞ですね(米誌)。

きれいに復元されたゼロ戦は、負の遺産とはいえ当時の最先端の技術の結晶です。
この技術力があったからこそ、日本は技術国として復興することもできたのです。

そんな一端を垣間見るだけでも、真夏のゼロ戦はとても興味深いものでした。

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コメント 10

ちんたん♪

お正月に靖国神社に行くのですが(2日に戦没者がいる為)
とうとう兄弟である僕の父母も参列出来なくなり
戦争を知らない子供たちである僕が毎年参拝しています。
以前あった「宝物遺品館」は、とてもリアルで子供には
解らない事にしておこう・・・という思考回路が働くほどでした。
今年は、珍しく娘が見てみるというので「遊就館」と名を変え
少々柔らかくなった印象の館内に入りましたが・・・。

多くを語るのはやめときましょう。




by ちんたん♪ (2009-08-11 22:25) 

1275GT

ちんたん♪さん

レストアで不要になった細かいパーツが、
(とはいってもほとんどが破片ですが)
“ご自由にお持ちください”と書いた箱にありました。
はるか遠くの南の小島で、無念の最期を迎えた人たちを思うと、
さすがの私も手が出ませんでしたね。

あのまま、土に返した方がこのゼロ戦もよかったのでは・・・
なんて言う気持ちもあります。
でも悲しいかな、メカニズムとしての興味はあります。
永遠に続くかとも思われる苦難の末に、
ここまで仕上げた人たちの苦労も計りしれません。

訪れていた大半の人々は、マニアと呼ばれる方たちです。
興奮したような口調の、専門用語が飛び交っていました。
若いマニアには実物大ガンダムなんでしょうね。

私たちのような物見遊山は少数派でしょう。
親子連れも大勢いて、目を輝かせて見入る少年を見ると、
過去のことは別にしておきたくなりました。

幼い日の自分です・・・

あぁ、多くを語ってしまいましたね(笑)

by 1275GT (2009-08-12 08:43) 

1275GT

こけもも:さん

nice! 有難うございます。

by 1275GT (2009-08-12 12:36) 

ベアトラック

負の遺産とはいえ、やはり立派に復元されたゼロ戦は、迫力がありますね。
私は、子供の頃、何処かの海底から引き揚げられた、フジツボだらけの無残な姿のゼロ戦を見たことがありました。
もうじき終戦記念日ですね。
by ベアトラック (2009-08-13 10:27) 

1275GT

ベアトラックさん

戦時中、米軍に大量に“濾獲”されたゼロ戦も性能テストの後、
試験標的にされたり、スクラップとして払い下げられたり、
哀れな末路だったらしいです。

復元前の状態の展示もありましたが、
どれも破壊がひどく原型を留めていません。
およそ半世紀もジャングルに埋もれていた軽金属の機体は、
腐食と言うか溶解してしまっていました。
見ていると得体のしれない怖さを感じました。

この展示は、戦争を知らない世代の人たちにも、
訴えるものが必ずあると思います。

今年も終戦記念日がやってきますね。

by 1275GT (2009-08-13 22:57) 

いっぷく

ロンドンに戦争博物館があってその中にゼロ戦が展示してありますが、
操縦席部分などの部分展示ですが、内部に入って見ることができました。
なんで日本は戦争博物館を持たないんでしょうね。
参考までに僕の戦争ミュージアムの記事のURL記しておきます。

http://basilst.blog.so-net.ne.jp/2006-06-30

by いっぷく (2009-08-14 22:43) 

1275GT

いっぷくさん

戦争を知らない(わからない)世代の人たちのためにも、
こういう負の遺産を保存、公開する必要がありますね。
なにも見せずに、戦争はどれほど悲惨で無意味かと言ったところで、
なかなか理解できないと思います。

ここは美しくレストアされて機体とともに、
発見された時の写真や、原形をとどめない状態も展示されています。

戦争ミュージアムの記事、興味深く拝見しました。
英国軍のマークが付いたゼロ戦の写真は、
性能テストに供された時のものですね。
by 1275GT (2009-08-15 10:27) 

ねこざかな

栄エンジンの音、聞きたいものです。
そういえば昔昔、栄エンジンを装備したレースカーの漫画を読んだことが。

・・・などと、ヲタ丸出しですが、猫は反戦&護憲です。

日本が公的な戦争博物館を持たない(持てない)のは、ただ敗戦国というだけでなく、いまもって、あの大戦を客観視できないエライサンが多いからじゃないかな。

TVで「戦争には正しい戦争と正しくない戦争があって・・・」などと言ってるコメンテイターには、「では先の日本の戦争を、あなたは正しいと思うか否か」を尋ねてみたい・・・。
by ねこざかな (2009-08-17 03:48) 

1275GT

ねこざかなさん

あっ、もしかしてそのレースカーって・・・
翼のないゼロ戦みたいな格好してませんでしたか?

まだ“戦後”だったころに生まれた私は、
普通にゼロ戦が活躍するマンガを読んだり、
外人を打ちのめす力道山に、喝采を送る大人を見て育ちました。
「もう1回やれば、次はきっと勝てる」なんて、
平然と言っているお年寄りもいました。

みんな高度成長に酔いしれて、
“嫌な思い出”はいつしか、無かったことに・・・
国民性と言うのがあれば、日本人は懲りない人々なんでしょうね。
by 1275GT (2009-08-17 22:20) 

1275GT

ブラザーボブかきもと さん

nice!有難うございます。
by 1275GT (2009-09-07 12:29) 

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